2016年09月12日

フェルデンクライス メソッド と ロルフ博士の身体構造統合法(僕の先生はロルファーだったので古くからあるロルフィング、Structural Integration と同じ。)はどう違うか。

クライアントさんから、

『フェルデンクライス メソッド と ロルフィング、Structural Integration はどう違うか、友達に違いを説明するのにいつも困るから説明してほしい。』

という依頼というか質問を受けた。


僕の中では、はっきり違うので少し戸惑ったが、説明するのは少し難しいことに気づいた。


 単純化していうと、フェルデンクライス メソッド は「機能」を扱う。単にからだの動きとか使い方を改善するということもあるが、本当のところは動きそのものだけでなく、その人の生活や活動という文脈の中での、「からだの動きとか使い方」を扱っている。

そして、フェルデンクライス メソッドを学ぶと、体全体に意識を向けて、全体をどう調和的に使うかということを身につけていくことができる。しかも、その学習効率が多分何よりも良い。そして、その過程で「学び方」も学べてしまう。これは他のボディーワークにはないことで、しかも何にでも応用が利いてしまう優れものだ。


 ロルフ博士の身体構造統合法(僕の先生はロルファーだったので古くからあるロルフィング、Structural Integration と同じ。)は、重力場の中(ちょっと言葉が大きいが「地上で」ぐらいの意味。)でうまく立つ、そ座るを、体の柔組織を直接に押したり引いたりして調整することでもたらす。同時に、長年の癖や怪我で蓄積した歪みを大きく解消できる。縮んでるところが伸びたり開いたりして、形に大きな変化があって分かりやすいし、変化が長続きする。

 何か問題があった時、それだけを見るのではなくて、全体の関係性の中で捉えて解決に導く。効率的な動きができるように(屈筋が縮む時伸筋が伸びる)導くこともする(ただ四肢の動きに限定されているようだ)。

Somatic Education では、より教育的に考えて、ワークの中で体の構造を知ってもらうことをしたり、胴体の動きも少し改善できるようにしている。



 さて、違いを理解してもらえただろうか? ともかく、ロルフ博士の身体構造統合法(S.I.)は、形を変化させるように直接的に働きかけるので、わかりやすいし、変化も大きく、体の基本的な仕組みもわりと分かりやすく学べるので、からだの初心者にぴったり。また、オーバーホール的に全体的に歪みをリセットして新しく出直したい時にとってもいい。


 フェルデンクライス メソッド体全体を使うということ、より効率的に使うということを、具体的に学べるので本当に何であれパフォーマンスを上げたい時にとっても役に立つ。学び方を学んで、自分自身で自分の道を開くことができるようになるのも フェルデンクライス メソッド ならではのとても価値のあることだ。




 例えば、からだの構造やしくみをあまり知らない人が、姿勢を良くしたいとか、腰痛で悩んでるとか、スポーツや何であれパフォーマンスを上げたいときは、ロルフ博士の身体構造統合法をまず勧める。
 それである程度からだの事を学んで、それまでの歪みを解消したなら、ある程度満足出来るだろう。
 もっと学びたいなら、つづけて フェルデンクライス メソッド を学ぶと、フェルデンクライス メソッドだけを学ぶより、より効率的に進歩出来る。



 例えば、脳に損傷を受けた人、安定していて重篤でない脳卒中とか脳性麻痺の様なときは、医者以外の選択肢を選ぶなら、フェルデンクライス メソッド が唯一の選択肢と思う。からだの歪みは使い方を改善しないなら、どんなに矯正してもすぐに元に戻るだろう。損なわれた脳の機能は、脳の別の場所が代替してくれるのだが、それには効率よく学び直す事が必要だろう。無理やり「こうしろ、ああしろ」とか「これが正しいやり方です」と教えたところで、あまりに学習効率が悪いと改善の道があまりに険しくなってしまう。

(子供の時に交通事故にあって脳に障害を受けたクライアントは、片方の足首が外に押し出されて上手く足が着けなかったり、片方の手首や指が極度に緊張して使えていなかったのが、フェルデンクライス メソッドの個人レッスンをし始めてから飛び飛びで続けてレッスン出来ない状態ではあるが、一年ほどの間に足裏全体が着地するようになり、少しだが手も使い始めている。上手くいけばますます使えるようになって行くだろう。(20年近くに渡って様々な治療や、整体を受けて来たらしい))



 例えば、格闘技でもスポーツでも、からだの持つ力を極限まで発揮したいなら、フェルデンクライス メソッド が最終的にはとても役に立つ。体全体をうまく協調して使えるようになり、それまで使っていなかった部分を使い始めたり、重さやバランスなど、からだの物理的な側面を理解し始めるだろう。上達が頭打ちしてるときや、なかなか上達しない人は、ほんとに上達したいなら フェルデンクライス メソッド が何より役に立つだろう。



posted by kansan at 17:43| Somatic Education
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